『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』 kisai

掲載日:2009年08月31日

「パンクの女王」パティ・スミスのドキュメンタリー映画。多くのミュージシャンやアーティストに多大な影響を与え続けている偉大なロックシンガーにも関わらず、日本では、その名は広く浸透していない。本作は、11年間という長い年月をかけて、伝説的ロッカーにして詩人、アーティストでもあるパティ・スミスの哲学と芸術に深く切り込んだドキュメンタリー映画である。彼女を記録しつづけたのが、彼女自身「弟のような存在である」と語る、ファッションフォトグラファーのスティーヴン・セブリング。彼は監督であると同時にカメラマンとして、ひとり、つねにパティの行くところに同行し、彼女をフィルムにおさめつづけた。フィルムはある意味、散文的である。幾つかのテーマに絞ったり、コンパクトにまとまめることをパティというアーティストの生き方、そして運命そのものが拒否しているようにも捉えられる。そのかわりパティを形成することになったアートという骨の一片へのこだわり、信頼する音楽家たちの何気ない様子、そして日常の生活の中で彼女が築き上げてきた内面的な筋肉や細胞の一つ一つを拾い集めるようにカメラが追っていく。アルチュール・ランボーの墓に詣ったり、多大な影響を受けたビートニクの作家たちとの交流、とくにウィリアム・バロウズへの少女のような一方的な恋、さらにアレン・ギンズバーグを追悼する切ないような思い。また一時期、同居もし、戯曲もともに書いた作家のサム・シェパードとは一緒にギターを手にデュエットをして見せたりする。交友関係が多岐に及ぶ反面、パティ・スミスほど多くの友人、仲間たちを亡くし、送ってきたアーティストもいない。しかし、それを彼女は、自らに課せられた宿命として受け止め、音楽、詩という形で悲しみや嘆きを浄化し美しく、あるいは力強いものにして仲間や聞き手に伝えてきた。生者と死者のはざまでパティは大きな悲しみを抱えつつも真っ正面から死者への思いを歌ってきた。嘆き、悲嘆にくれ、何も出来なくなるのが常人であろうが、詩人を目指し、パフォーマーとして訴えかけてきた自身の足元に照らしたとき、決してその悲しみから逃げるのではなく、詩や音楽という形で描き、個の感情から普遍的なものへと昇華させようとしていった。そうした視点に立つからこそ身内だけではなく、ときにはニルヴァーナのカート・コバーンのような自分たちが掲げた音楽への愛に満ちた旗を受け継ぐはずだった若者の死を惜しんだりもした。このフィルム『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』が描き出しているのは、彼女のヒストリーであると同時に、彼女がもっとも大切にし、こだわり続けるアートや音楽の核心。彼女が何を追いかけ、こだわり、何を掴もうとしているのかをさまざまな角度から見つめつつ、同時にこのあまりに過酷な運命を生きる一人の女性としての素顔をとらえようという作品。 8月29日より、シアターN渋谷、シネマート新宿他全国順次公開配給:トランスフォーマー (C) 2007 Educational Broadcasting Corporation and Clean Socks kisai ホームページ(PC版) kisai ホームページ(モバイル版)開催期間2009年9月2日(水)~2009年9月30日(水) 開催時間11:00~20:00 休館日火 入場料無料 会場中目黒アートギャラリー キサイ

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